問1. 富山(共生)型デイサービスとはどんなものですか?

身体の不自由な方、障害を抱えるお子様、認知症を患っている方、年齢や障害の種別に関係なく利用出来るデイサービスです。

 

問2. なぜ富山(共生)型デイサービスが注目されているのですか?

世の中では色々な人がいて助け合って暮らしています。
福祉・介護では便宜的に児童・成人・高齢者と分けています。
その結果、介護する側の視点だけで運営されてしまいがちです。障がい者・児にも他の人のためにできること、役割が必ずあるはずです。
高齢者も同様です。
例えば、駅で大きな荷物を持った高齢者が跨線橋を渡るのに苦労しているとします。エレベーターはありません。そこに知的障害があっても体が丈夫な障がい者が荷物を持ってあげることで、その高齢者は跨線橋を楽に渡れます。障害を持った人でも体力の低下した高齢者の助けになるのです。これが役割です。それぞれの果たすべき仕事があることで人は活き活きとします。そういう助け合いを大事にする社会がいわゆる共生社会なのです。そしてそういった世の中の仕組みをデイサービスに組み込んでいるのが富山(共生)型デイサービスです。

 

問3. 岩井屋はなぜ自治会に加入しているのですか?

地域になじんだ風通しの良い施設を目指しているからです。地元の人たちと交流し、地域の役割を果たすことにより、地域の人の目が施設に入ります。地域の人々が施設に訪れることで、いい意味での職員の緊張感が生まれます。この緊張感が虐待などの予防につながります。施設はとかく閉鎖的になりやすいです。外部の目がないことで自分たちの意のままに運営しようとします。地域の方が回覧板を置きに来る時や、自治会費を集めに来る時に自然な形で第三者評価をしていただいております。

 

問4. なぜ岩井屋の職員は名札をつけていないのですか?

職員も利用者さんも全て同じだからです。岩井屋では、職員を○○先生とは呼びません。私たちは先生ではないからです。名札があることから生まれる上下関係をなくしています。

 

問5. 子どもから高齢者までお預かりして専門性の確保はないのですか?

それぞれに携わる分野で専門家と協力していただいてます。例えば、精神疾患の分野では、精神障害専門の訪問看護ステーションあやめさんと提携して支援をしております。お子様の場合、PT(理学療法士…筋肉のリハビリ)、OT(作業療法士…心のリハビリ)、ST(言語聴覚士…首から上のリハビリ)の専門の療法士が岩井屋でお子様の訓練をしています。

 
 

問6. 岩井屋が大事に過去の生活を取り入れようとしている昭和の暮らしとはどういうものですか?

昭和の時代を思い出し懐かしむことにより、あの頃は良かった、あの時はこんなことをしたと、色々なことを思い出し語り合うこと(回想法)により脳は活性化します。認知症の進行予防やうつ状態の改善などに有効といわれています。

 

問7. レコードのある暮らしとはどのような効果がありますか?

アナログが昭和の代名詞です。良き日の昭和を思い出すことが回想法につながります。 男性や団塊の世代の方々が必然的に通常の介護施設の雰囲気が苦手な方のご利用が増えています。岩井屋では昭和の懐かしい映画ポスターやホーローの看板、扇風機、ラジカセなどがたくさん置いてあり、懐かしい雰囲気で居心地がいいとの声をいただいております。

 

問8. 岩井屋こども館の児童発達支援はどんなところですか?

日常生活の自立や機能訓練を行ったり、遊びや学びの場を提供して発達の応援をしています。また専門の先生方は「早期発見、早期治療」が大事だと言っていますのでその指導に基づいて療育をしています。

 

問9. 児童発達支援ではどんな療育をしていますか?

五感がうまく働くように専門の先生に入っていただき、楽しく体を動かしたり、道具を使ったり、言葉遊びなど「感覚統合療法」な側面も考えた療育を行っています。

 

問10. その中で心がけていることはなんですか?

楽しくできることを心がけています。その為にはたくさん手伝ってあげることが大事と考えています。
一人ひとりにじっくりと向き合い「やってみよう」「たのしい」「出来る」「嬉しい」の経験をたくさん重ね、自信につなげていきます。

 

問11. 岩井屋は生活のリズムを整えることに重点をおいているのは、なぜですか?

岩井屋は毎日来ることで生活にリズムが生まれ昼夜逆転を防止することができるからです。それでも眠たくなった時のためにベットを複数用意してあります。昼時にはおいしい食事をとっていただき疲れたら無理せずベットに横たわっていただければいいのです。

 

問12. 岩井屋のお昼の給食はおいしいですか?

メニューが豊富でおいしいと評判です。季節の野菜など旬の食材を生かして手作りにこだわっています。無添加パンの製造で取材も受けた調理師と給食の経験豊富な栄養士が力を合わせ、研究しながらメニューを考えています。

 

問13. 岩井屋で「デンタルチーム」を発足させた理由は?

岩井屋デンタルチームは岩井屋内の有資格者(歯科衛生士、歯科技工士、看護師)で結成した専門チームです。
障害持っているお子様が、全身麻酔をして歯の治療をしていることを聞きました。
全身麻酔というハイリスクな治療をしなくても済むように 虫歯を予防する座学を月1回程度開催しています。岩井屋の利用者さん家族であれば誰でも参加できます。

 

問14. 虫歯予防に大事なことはなんですか?

おやつの時間と食べ方です。子どもの胃袋は大人と違って小さいので一回に大人と同じ量の栄養は吸収できません。おやつは食事に一部と考え子どもにはおやつを一回で与えようとせず、時間を決めて何回かに分けて与えるようにしましょう。おやつとして何を与えるかも重要です。昔ながらのふかし芋やおにぎり、ニラせんべい(薄焼き)とても理にかなったおやつです。それらと一緒に牛乳や果物など歯につきにくい食材をとるとよいです。
また歯磨きはその場磨きを心がけましょう。食べ終わったら歯磨き粉はいらないのですぐに場所を選ばずに磨いてもらって構いません。磨き終わったらお茶などをのめばそれでおしまいです。

問15. なぜ岩井屋は異業種のお付き合いが多いのですか?

お世話になっているジャイロ総合コンサルタント(株)の先生から聞いたお話を紹介します。
『苺大福』の誕生秘話です。父が和菓子の職人、息子が洋菓子の職人で二人はいつも言い争いをしていました。そんな二人の協力で生まれた食べ物が『苺大福』だそうです。
別々の世界観で生きてきた者が手を組むことで思わぬ素晴らしい発想が生まれる事例です。
福祉業界の世界だけではなく、他の業種を知ることが新しい福祉につながると考えている岩井屋です。

 

問16. なぜ岩井屋は利用者さんに寄り添えるのですか?共感できるのですか?

それは創設者(岩井孝司)が脳出血により、1種1級の障がい者だからです。鹿教湯病院で懸命にリハビリをして高次脳機能障害からの脱出・車椅子から杖付き歩行・運転免許の更新などを目標にしてきました。医療と一緒に地域で暮らすことを学びました。当事者がトップという強みがあります。「北海道 山下明子様:岩井屋感想文

 

問17. NPO法人普通の暮らし研究所 岩井屋はいつ開業したのですか?

2005年(平成17年)です。もうすぐ20年です。当時、富山(共生)型デイサービスは認知度が全くなく、紆余曲折の日々でした。当時のことを八戸学院大学 斉藤先生が論文に書いてくださっています。20年間、地域社会と信頼関係を築くことに集中してきました。

 

問18. 送迎車の置き去り防止について、どんな対策をしているのですか?車内の感染症対策はしていますか?

2023年4月より、送迎車乗降時のこどもの所在確認や安全装置の装備が義務付けられています。岩井屋では置き去り防止装置「かくにん君」をこどもの送迎に使うすべての送迎車に設置しています。

「かくにん君」 https://www.resonant-systems.com/bus/anzenshiensochi/kmk-900/

また、コモスイ(弱酸性次亜塩素酸水)による拭き掃除、窓を開けて換気をするなどして感染症対策を行っています。